インフレ続きますか

こんにちは!味ぽんです

今日のブログでは、先日紹介したボトルネック問題が原因のアメリカ経済のインフレについて今後の見通しを纏めていきます。先日アメリカの有名投資家ジム・クレイマーはCNBCの投資番組”MAD MONEY”で現在のインフレ状況について、8つの要因があると言っています。「一過性」との見方が強いですがジム・クレイマーはどう見たのでしょうか?

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もくじ

CPIは想定済の結果

CPI 消費者物価指数

こちらは10日に発表されたCPIの結果です

結果予想前月結果
CPI(総合指数)5.0%4.7%(4.2%~4.9%)4.2%
コアCPI(食品, エネルギーを除く)3.8%3.4%(3.1%~3.7%)3.0%

CPI, コアCPI共に予想を上回る結果となりましたが、マーケットが調整下落を見せずむしろはダウ, S&P500, NASDAQ全て伸びる結果でした。特にテクノロジー株の多いNASDAQは+0.78%と3種の指数で最も大きく伸ばしました

では、インフレはどういう観点で見ていくべきか8つの観点で確認しましょう

結論:総合的に見て、インフレは “一過性”

ジム・クレイマーの着眼点 8ポイント

上昇項目影響規模金利との関連
中古車価格一時的
航空運賃一時的
エネルギー価格長期化懸念
穀物価格一時的
外食価格一時的
プラスチック一時的
輸送費と賃金長期化懸念
港湾混雑一時的

1.中古車販売価格の上昇

中古車や中古トラックの値段は上昇が止まりません。前月比 +7.3% と大きく上昇しています。

原因:半導体不足の影響で、新車の販売台数が各社伸び悩んでいます。

一方、コロナからの再開に向け人々は都市⇔田舎の移動需要が増加。これによって需要が中古車に向かい、値段が上昇しています。

見通し:半導体の供給量が回復すれば中古車の値段は下げに転じる為、一時的な要因

新車供給には半導体が必要なのであり、FRBの金利上昇は直接的な解決には繋がらないという認識が必要です

2.航空運賃の上昇

5月の航空運賃は前月比にして、+7%上昇しました。

・原因:米国内でワクチン摂取が進み、航空各社が現在の需要の伸びをカバーできるほど予測出来ていませんでした。そのため便数が需要に追いついていない状況にあります

・見通し:今年は航空会社が新たに90社以上創設されており、潜在的な供給は十分な状態です。したがって、早い段階で需要に追いつきそうです。

この運賃の上昇も 金利の上昇とは無関係 と分かりますね

3.エネルギー価格の高騰

原油価格を筆頭にエネルギー価格の上昇が止まりません

・原因:政府の方針転換に伴う供給問題です。バイデン政権は化石燃料を始めとするエネルギー分野の拡大にネガティブです。

・見通し:国策として脱炭素の取組が掲げられており、石油・天然ガス関連の会社はこれまでの化石燃料から新しいエネルギー供給の仕組みを構築することを迫れれています。したがって石油・ガスの供給量が増える見込みは小さく、エネルギー価格の高騰は一過性ではない可能性があります。

ただ、これも 金利上昇で解消する問題ではない ですね。

脱炭素関連のお話は、別で記事を書いているので是非読んでみて下さい!

脱炭素の機運が世界的に高まる中、石油メジャーにも圧力が! これからのエネルギーセクターの見通しと併せて解説

4.穀物価格の高騰

原因:経済再開に伴って、穀物需要が高まっています。これに伴って価格が上昇しています

・見通し:農業機器の売上が増えており、既に農業従事者は穀物の収穫量を増える見通しがあります。非常に一過性の問題で、回復時期は早く見込まれます

5.外食価格の高騰

原因:コロナ時期の営業制限を受けていた外食産業が規制の緩和を受けて再開し始めたばかりなためだからです

・見通し:一過性であり、少なくとも上昇が続くことはなく、価格上昇が止まる見通しは大きいです

6.プラスチックの値段の上昇

多くの産業のサプライチェーンに影響を与えているボトルネックです。

原因:今年3月にテキサス州で起こった大寒波の影響が大きいです。プラスチック工場の多くが被害を受け供給量が需要に追いついていません。

・見通し:一過性の公算が大きいです。工場は再開しており、生産量が今後上昇する見通しなので時間とともにボトルネックが解消されるでしょう。

7.輸送費と労働者の賃金の上昇

まず今アメリカ全体で、コロナで職を失った人達が復帰していないことが大きく影響しています。インフレ懸念の中で影響が最大とみられている項目が賃金の上昇 です

原因:トラックのドライバー不足です。モノが準備できていても、運ぶ人がいないため供給できていないという構造的な問題になります

・見通し:雇用者側はドライバー確保のため賃上げが必要です。そしてこの賃上げ分が輸送費に上乗せされることに繋がるため、この問題は一過性ではない可能性があります

これは金利が上昇すると企業側にとってはマイナス要素になります。この賃金こそが社会全体での景気減速の要因になり得るため、現在のインフレで注視していく必要のある項目になります。

アメリカのボトルネックというブログ記事にも纏めていますので、是非読んでみて下さい!

雇用のミスマッチでアメリカ経済は回復が鈍い 本格的な経済再開に向けてボトルネック解消の手段は、そしてその後の見通しは?

8.港湾の混雑

原因:コンテナ取扱量、船舶の港湾滞在時間の増加、そして労働者不足です。全てが混雑を招く要因のため、物流スピードに影響が出ています

・見通し:商業向けの航空便も今後再開されるので混雑解消は早期に見込まれそうです

まとめ

8つの項目を纏めると、現在のインフレ状況は金利と無関係な要因で発生していることが見えてきましたね!

だからこそ、現在FRBがテーパリングについて急ぐ必要性は低いと結論付けられます。また、金利の上昇は労働者の賃金上昇が重なった場合、企業にとってマイナス要素になるため、FRBが今金利の利上げ慎重なのは理に適っていそうですね。

このまま徐々に経済再開進んでほしいなぁと思いつつ、各方面の情報にアンテナ立てて数値を追っかけていきたいです👍

こちらのリンクから今回のジム・クレイマー”MAD MONEY”の動画、見て下さいね!

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今日も最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。また来まーす👋

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